20151224前日譚4

楓「はっ、はっ、はっ……危なかった、樹っつぁんめっちゃ怒ってるやんけ……永住人アイツ絶対許さねえ」

エスプリースト「随分と喧しい独り言だね」

楓「！？ココどこだ！？」

エスプリースト「見ての通り保健室だよ……私が見る限り怪我はしていないみたいだけれど？」

楓「いや私も適当な扉を開けたらココに来たって言うか」

エスプリースト「ならどこの生徒か知らないが帰りなさい」

楓「まぁ駄目元で聞くか……鶏肉は有ったり」

エスプリースト「しないよ」

楓「うんわかってた」

エスプリースト「分かっているのなら質問しないでくれないか」

楓「すまん」

楓「プシュケかココ……なら確か図書館には、っと」

グノーム「か、楓様！？」

楓「鶏肉貰いにきた」

グノーム「鶏肉貰いに図書館ってどういう事ですか！？」

楓「それな」

グノーム「それなじゃないですよ！」

楓「それな」

グノーム「だからそれなじゃなくて！」

楓「ぱくぱくうまうまって訳よ」

グノーム「そう言われても鶏肉は無いですよ？」

楓「もう怒られるしか無いのか……つら」

秋義「ようグノーム！遊びに……うわああいきなり殴ってきた神様だあああああ」

楓「うるせぇ奴だなぁ、鶏肉有る？」

秋義「有る訳無えええ」

楓「質問する相手間違えたな……」

グノーム「食堂なら貰えるんじゃないですか？」

楓「ダメだった」

グノーム「ならコア」

コア＝トル「何？グノーム呼んだ？」

楓「お前ココに居たのかよ！」

コア＝トル「最初から」

楓「鶏肉くれ」

コア＝トル「意味わかんない」

楓「説明メンドイ、グノーム頼んだ」

グノーム「え、えぇ！？……えっとですね……」

秋義「うわぁ」

コア＝トル「うわぁ」

楓「その目をヤメろやコラ」

秋義「ウッス」

コア＝トル「幼気な少年を脅すなんてヒドい」

楓「大丈夫もう殴ってある」

コア＝トル「えっ」

グノーム「ややこしくなるからやめて下さいよ楓様！」

楓「あ、そう？すまんすまん」

コア＝トル「鶏肉位神通力で作れば良いじゃん」

楓「あっ！？」

コア＝トル「気付いてなかったの！？」

楓「私の今までは一体……」

グノーム「徒労でしたね」

秋義「とろう？」

グノーム「頑張ったけど意味が無かった、って意味だよ」

秋義「無駄足って事か！」

楓「やめろ」

グノーム「骨折り損の草臥儲けって諺も有るよ」

楓「やめろ……やめろ……」

コア＝トル「うわ出たなやめろゾンビ！」

楓「おい本気でやめろ」

コア＝トル「あ、うん」

楓「よし、鶏肉、鶏肉……」

コア＝トル「ポーク」

楓「ふんっ！……あああ合挽き肉うう」

グノーム「牛肉はどこから来たんですか！？」

秋義「つぅかチキン無ぇ！」

楓「コア＝トルお前何だよボソッとポークって言いやがって！」

コア＝トル「ビーフは言ってない！」

楓「仕方ない、これはお前にやろう」

秋義「えっ？貰っても……」

楓「今度こそ鶏肉うううっ！！」

グノーム「……楓様の所のフライドチキンって手羽元なんですか？」

楓「骨付き腿肉……」

コア＝トル「小っさ！うわ小っさい！」

楓「今度は言い訳出来ねぇ……！」

グノーム「ちょっと待って下さいね、確かこの本に……楓様、これが骨付き腿肉ですよ！」

楓「いや知ってるから！」

コア＝トル「これ以上笑わせないでお腹捩れる！」

楓「はい、じゃあこれもやるから」

秋義「俺にどうしろと……」

楓「食えば？」

秋義「えぇ……」

楓「骨付き腿肉骨付き腿肉骨付き腿肉！」

秋義「うおおおお！」

グノーム「楓様！成功ですよ！」

コア＝トル「ちぇーっ」

楓「良かった……いや本当良かった……！じゃ、帰るわ」

秋義「えっこの肉本当に……」

グノーム「……ほーとーにはいらないよね」

コア＝トル「じゃあ私貰っていい？」

秋義「どうぞどうぞ」

コア＝トル「コレはトゥヴァンビックリするね！」

グノーム「確かに図書館に行ってお肉持って帰ってきたらビックリですけど！」

秋義「サプライズ所じゃねぇ……」

コア＝トル「冷蔵庫に入れるから帰るね！」

楓「ただいぃっ！？」

樹「鶏肉が無いんですが知りませんか？」

楓「鶏肉は……親子丼に……」

永住人「何でそこで正直に言っちゃうの！？」

樹「……今年はチキン無しですね」

楓「いやちゃんと鶏肉持ってきたから！」

樹「まさか……盗んだんですか！？」

楓「盗んでねぇわ！」

樹「はぁ……とりあえず仕込み始めますけど、次は無いですからね？」

楓「ウィッス」

永住人「うぇーっす」

樹「……ふざけた返事をしたのはどちらですか？」

永住人「楓」

楓「どっちも」

樹「楓さんは反省して下さいよ！」

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