豹変/お題

Last-modified: Sun, 26 May 2019 01:02:48 JST (1820d)
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雷火「戌年!」

 

徳丸「つまり、俺様の年って事だなァ?」

 

雷火「ちがーう!そもそも天狗って犬じゃないじゃない!」

 

徳丸「天狗の漢字をよく見る事だなァ、馬鹿犬ゥ!!」

 

文「狗も狼も似たようなものよ~?」

 

寸「……違うと思うけど」

 

雷火「史徒も何か言ってよ」

 

史徒「……直ぐにでも帰りたいのだが」

 

雷火「ひどい!」


徳丸「仕方ねェよなァ、俺様は強いからなァ!?」

 

文「寸ちゃんだって強いわよ~?この前~、お姉ちゃん塩振り掛けられそうになっちゃったんだから~!」

 

徳丸「……実の姉を手にかけるとはなァ、中々やるじゃねェか」

 

寸「手に、かけてないし……それに、姉さんが悪いから」

 

雷火「史徒は何で黙ってるの!?いっつもうるさい位にお喋りなのに!」

 

史徒「雷火、君は僕の事を其の様に思っていたのか」


文「今日はお休みだから~、押売りなんてしないわよ~?」

 

寸「いつもダメだよ……」

 

徳丸「俺様の部下にもテメェが手ェ出してきやがったって聞いたぜェ?」

 

文「あら~、それじゃ私が買わせたみたいじゃない~?」


史徒「……雷火、隠れたまえ。逃げねば死だ」

 

雷火「う、うん……」


徳丸「テメェが俺様のシマで仕掛けンなら俺様にも考えが有るけどなァ?」

 

文「やだ~、寸ちゃん怖いから助けて~」

 

寸「自業自得じゃん……」

 

徳丸「テメェでも良いンだぜェ?」

 

寸「……売られたなら、買うけど」


雷火「何なの!?私悪くないよね!?」

 

史徒「舌を噛む、良いから黙って走りたまえ!」

 

雷火「ヒッ、岩!岩飛んできたよ!?岩!」

 

史徒「鬼と天狗なのだから当然に決まっているだろう!」

 

雷火「犬と狼は違うけど私の年みたいなものだよね、って言いたかっただけなのになんでこうなるのよー!」